青森県動物愛護センターによると、二〇〇八年度に同センターに持ち込まれ、殺処分された猫は二千三百五匹に上り、前年度を三百五十三匹上回った。約七割は子猫で、避妊手術をさせないなど不適正な飼育のせいで飼えなくなったり、野良猫への餌やりなどが無秩序な繁殖につながり、結果的に処分されるケースが後を絶たない。
同センターが十五日までに犬や猫の取り扱いに関する〇八年度業務実績をまとめた。
猫は、飼い主らからの「引き取り」が千八百八十七匹で前年度に比べ三百三十九匹増。けがなどによる「収容」は四百八十匹で六十二匹増えた。
一方で、新たな飼い主への「譲渡」は二十四匹増の四十四匹にとどまり、持ち込まれた猫の多くが処分されるのが実情だ。
百七十一匹(前年度比二十九匹増)の譲渡実績があった犬に比べ、猫は引き取り手が少なく、飼い主が探しにくる例もほとんどないという。
持ち込みが増えたことについて同センターは、〇八年度から八戸保健所管内などで、一度に数十匹を飼う多頭飼育者に対し、管理能力に見合った適切な飼育指導を始めたことも一因に挙げる。
一時的に引き取り数が増えたが、長期的に減らしていくには、このような対策強化が必要だと説明する。
ただ猫は、犬のように捕獲できる法律の規定がなく、対策が難しい面もある。野良猫への餌やりも「禁止」する強制力はなく、個人の良識に頼るところが大きい。
同センターは「かわいそうだと、餌をあげる人もいるが、繁殖すれば子猫がセンターに持ち込まれ、結局不幸な猫が増える」と理解を求めている。
県は動物愛護管理推進計画で〇八年度から十年間に犬と猫の処分や引き取りを減少させる目標を掲げている。
処分目標は〇六年度を基準に、猫が四割減の九百五十八匹、犬が三割減の千二百二十七匹としている。
犬の〇八年度処分数は前年度比百九十三匹減の千百七十六匹で早くも目標を達成した。(デーリー東北より)
不幸なわんちゃん・ねこちゃんを少しでも減らすことができるように・・・
野良猫に餌を与えないなど、小さなことから始めることが重要ですね。