犬の膀胱結石

先日わんちゃんの膀胱結石の摘出手術を行いました。

10歳のパピヨンの男の子です。

飼い主さん曰く、しばらく前から血尿が出ていたとのこと。

各種検査を行ったところ、膀胱結石が見つかりました。

超音波検査では膀胱内に白くキラキラと結石と思われる物質が認められます。

レントゲンを撮ると結石がはっきりしてきました。たくさんの結石が膀胱の中に認められました。

これでは結石が膀胱の粘膜を刺激して、痛みが出たり、血尿や匂いのある尿(細菌尿)が出たり、頻尿になる可能性があります。

また雄では尿道が長く細いので、膀胱から降りて来た結石が尿道に詰まり、排尿障害から腎障害を起こして、命に関わるリスクが高くなります。

・結石はどのようにして出来るのでしょうか?

尿中には、体に余分なカルシウム、リン、マグネシウムなどの塩類のほか、体に不要な代謝産物などの老廃物が溶け込んでいます。

この尿中に溶け込んだ様々な物質がなんらかの理由で、水に溶けない状態になり石のように固まってできるのが結石です。

犬にできる結石は、成分により色々な種類がありますが、代表的なものにストルバイト(リン酸アンモニウムマグネシウム)結石とシュウ酸カルシウム結石があります。この2種類で尿路結石の80%以上を占めています。

結石ができる原因には、細菌感染食事内容飲水量の低下肥満遺伝体質などがあげられます。

・治療法は?

膀胱の中に結石ができた場合、その結石が小さく、かつストルバイト結石であった場合は食事療法により石を溶かすことができます。

しかしシュウ酸カルシウム結石はストルバイト結石とは異なり、残念ながら食事により溶解することができないため、シュウ酸カルシウム結石が形成された場合は外科手術で石を取り除くことが第一選択となります。

この子も結石が大きく、数も多かったことと、尿検査でシュウ酸カルシウムの疑いが高かったので、飼い主さんと相談の上、手術を行うことになりました。

こちらが摘出した結石です。

こんなにたくさんの結石が取れました。

術後は再発予防のために尿石ケアの療法食が必須となります。

療法食の効果を高めるためにも、療法食以外の食事やおやつは与えないようにしましょう!

特にシュウ酸カルシウム結石は再発率も高いため、定期的に検査をしていくことが大切です。

もしもおうちの子に以下のような症状がある場合はすぐご来院ください。

ちなみに結石があっても無症状のこともありますし、結石になる前の結晶の段階で発見できれば、石になる前に予防することもできますので、健康診断などで定期的に尿検査をするのも良いかと思います。

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