
犬・猫の歯磨きは、歯周病を予防するための大切なホームケアです。最初から全部の歯を磨こうとせず、「口の周りに触れる」「唇をめくる」「歯ブラシを1本の歯に当てる」と少しずつ進めましょう。
痛みがありそうなときは歯磨きを始めないでください。口臭が急に強くなった、歯ぐきから出血する、口を触ると痛がる、歯がぐらつく、よだれが増えた、食べにくそうな場合は、先に診察を受けてください。
用意するもの
- 犬・猫の口の大きさに合った、毛先のやわらかいペット用歯ブラシ
- 犬・猫用の歯磨きジェル
- できた直後に与える小さなごほうび
人用の歯磨き粉は使用しないでください。犬・猫は口をすすいで吐き出せず、製品によっては動物に適さない成分が含まれます。
歯磨きに慣らす5段階
- 口の周りに触る:リラックスしているときに頬や口元へ一瞬触れ、すぐに褒めます。
- 唇をめくる:口を無理に開けず、上唇を少しめくって犬歯や奥歯を見せてもらいます。
- 歯に触る:清潔な指やガーゼで、歯の外側へ短時間触れます。嫌がる前に終えます。
- 歯ブラシを当てる:最初は犬歯など見やすい歯を1本だけ。できたらすぐ褒めます。
- 少しずつ範囲を広げる:前歯・犬歯・奥歯と分け、1回で全部できなくても構いません。
歯ブラシの当て方
- 鉛筆を持つように軽く握り、力を入れすぎないようにします。
- 歯と歯ぐきの境目へ斜め約45度に当て、小刻みにやさしく動かします。
- まずは磨きやすい外側を優先します。口を無理にこじ開ける必要はありません。
- 上あごの大きな奥歯は歯垢・歯石がつきやすいため、慣れてきたら丁寧に磨きます。
- 嫌がったらその日は終了し、短い練習を繰り返します。
動画で確認
犬の歯磨き
猫の歯磨き
当院でご用意しているデンタルケア用品
famore(ファモア)Pet Dental Brush

ブラシがヘッドの周囲に付いた360度型のペット用歯ブラシで、角度を細かく調整しなくても歯へ当てやすい形です。ヘッド幅は約11.7mmで、猫・超小型犬・小型犬におすすめです。力を入れず、歯と歯ぐきの境目へやさしく当てて使用します。
犬口ケア ゆび歯ぶらし

指にはめて、犬の歯の表面をやさしくぬぐうためのデンタルケア用品です。歯ブラシを嫌がる子の導入にも使いやすく、まずは口元に触れる練習から始めます。強くこすらず、短時間で終えて褒めてあげましょう。
OROZYME(オロザイム)デンタルジェル

犬・猫に使用できるデンタルジェルです。少量を歯ブラシへ付けてブラッシングします。使用量や使い方は製品表示と当院の説明に従ってください。ジェルを塗るだけでは歯ブラシによる歯垢除去の代わりにはならないため、できる範囲でブラッシングを組み合わせます。
歯石は歯磨きでは取れません。すでに硬く付着した歯石や歯周病がある場合は、診察と適切な歯科処置が必要です。無理に器具で削ると歯や歯ぐきを傷つけるため、ご家庭で歯石を削らないでください。
大切なお願い:歯磨きの進み方には個体差があります。噛まれる危険がある、強く嫌がる、口に痛みがある場合は無理に続けず、不二動物病院(0178-44-4321)へご相談ください。