猫の膀胱炎

寒い季節になると膀胱炎で来院する猫ちゃんが増えます。

多くの飼い主さんが排尿の異常に気付いて来院されます。

具体的には「尿の色が赤い」「排尿の回数が増えた」「トイレに何回も行くのに尿があまり出ない」「排尿時に違和感があり鳴く」などです。

膀胱炎の原因はいくつかありますが、比較的多いのが尿石症や、決定的な原因がわからない特発性膀胱炎と言われるもので、1~2歳の若い猫ちゃんに多く発症します。 特発性膀胱炎は、肥満、ストレス、飲水不足、寒さが主な原因であると考えられています。

尿石症は頻尿や血尿といった膀胱炎症状のみであればそれほど危険な病気ではありませんが、砂状の結石が尿道の先端に詰まってしまい排尿ができなくなり、尿道閉塞という症状になると命に関わる緊急疾患となります。特にオス猫ちゃんは尿道先端が非常に細くなっており詰まりやすいので注意が必要です。

完全に詰まってしまうと急性腎不全となり治療が遅れれば亡くなってしまうとても恐い病気です。尿道閉塞の可能性がある場合には様子を見ずに、すぐに受診するようにして下さい。

冬に膀胱炎が多いというのは、夏に比べてあまりお水を飲まず、おしっこが濃くなり、またおトイレに行く回数も減ることで、おしっこが長く膀胱に留まるので細菌感染や結石が出来やすくなったりするからです。

お家で出来る対策としたら、水飲み場を増やしてみたり、おトイレの環境をしやすいように整えてあげたり、肥満防止におもちゃで遊んであげたり、キャットタワーを設置してみたりと日頃から、猫ちゃんがストレスが少なく快適に過ごせるように工夫してあげて下さい。

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